2022年1月2日日曜日

バイデン大統領の愛犬、ホワイトハウスを去る

「ホワイトハウスに初の保護犬」というタイトルでブログを書いたのは、バイデン大統領就任直前のことでした。その犬は写真奥のジャーマンシェパード、メジャー。

正確には初の「シェルターから来た」保護犬、だそうです


そのメジャーが先日、大統領ご一家の友人家族に譲られた、という報道がありました。

えっ (関係のない秋の写真と共にお贈りします)


メジャーはホワイトハウス内で数回、人を噛む事故を起こしています。そのため専門家から訓練を受けていましたが、最終的には、静かな環境で飼われた方がメジャーにとって安全だという専門家の指導に、ご家族が同意したようです。




合わない環境でストレスを抱えて暮らすことは、メジャーにとって幸せではないという、メジャーのためにできる最善の策であったに違いありません。

常に選択と決断をしなければならないのが大統領の仕事でも、かわいい愛犬を手放す決断には、断腸の思いで至ったのではないかと想像します。




そして現在、すでにホワイトハウスには、新しいジャーマンシェパードの子犬・コマンダーが迎えられています。

コマンダーは、大統領のご家族からのプレゼントだったそう。先代のチャンプとメジャーを失い、悲しむ夫妻を慰めるために贈られたのか、アメリカの伝統だからか、とにかくまた、ホワイトハウスに犬がやってきました。

コマンダーと大統領夫妻 USA Today 記事より


喜ばしいニュースのはずですが、最愛のダディとマミィを失ったメジャーの気持ちを想えば、心が痛みます。

「ダディ、マミィ、ぼくじゃなくて、新しい子犬と暮らすの?」




「保護犬がホワイトハウスに!」ともてはやされたメジャー。まるで「犬嫌いの冷血な前大統領」と比べるかのように嬉々として報道されましたが、大統領がメジャーを手放したことは大きく報道されませんでした。これがトランプ大統領だったら、どんな報道をされただろうと想像してしまいます。




また、ジャーマンシェパードをよく知る飼い主とはいえ、大統領は80歳を迎える老人で、超多忙。高知能、高運動能力、要トレーニング犬種の子犬でも、大統領なら譲ってもらえるということに驚きがあるし、

メジャーを引き取った当時でさえ、大統領はすでに70代後半でした。周りのバックアップがあるとはいえ、多忙な老人がジャーマンシェパードの子犬をシェルターから譲ってもらえるのも、一般市民には叶わないことではないでしょうか。




それなのにこのような結果になってしまったことは、本当に残念なことでした。

ここで、もしもシリーズ。もしも自分が(初の女性でアジア人移民の)大統領だったら。
キットにホワイトハウスの環境が合わず、人を噛んでしまったら、どうするか?

あなたならどうする!


ゆみこ大統領は大統領を辞めて、キットと一緒にホワイトハウスから引っ越します。

…そういう人が大統領になれるわけないダロ、ですけどね。

あとは任せたよ、バイス!


今回の件で「保護犬はやっぱり」と思った人はたくさんいるでしょう。さらにジャーマンシェパードだから、とも。

実は歴代大統領の愛犬の中にも、人を噛んだ犬はいます。保護犬でもジャーマンシェパードでもない犬です。ところが保護犬が事故を起こすと、保護犬であることを理由にされてしまう。これは保護犬の飼い主には辛いこと…

シェルターにもたくさん来る犬種 トレーニンングを真面目にする人に飼ってほしい


ダディが大統領になっていなかったら、メジャーはずっとダディの子でいられたのかもしれません。大統領もメジャーも、かわいそうな運命でした。コマンダーにはどうか、ホワイトハウスで幸せに育ってほしいと祈ります。




あいさつが遅れましたが、新年明けましておめでとうございます。年末に右手をケガしてしまい(私のゴールドフィンガー!)、さらに雪に邪魔され、身動きできない年末年始。新しい写真もないので、新年早々、少々硬いことを書きました。

みなさま、どうぞ今年も幸せな一年を。キットと一緒にお祈り申し上げます。


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4 件のコメント:

  1. あけましておめでとうございます。
    手ケガしたって、マジで心配。

    メジャー、今愛されていたらいいかなぁって思います。
    なんとなく、初めから愛を感じなかった。
    ホワイトハウスにいる人たち、みんなが協力してメジャーが安心して暮らせるようになるっていうハッピーエンドも期待していたので残念です。リソースはあったとおもうから。

    新しい子犬とビーチに遊びに行ったビデオを見たけど、
    なんか悲しくなりました。どう解釈していいのか戸惑いを感じました。

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    1. 小さなケガなんですが、加齢で治りが遅くて困ってます。歳をとるってやーね〜。
      私も、メジャーの幸せを祈ってます。今朝の元ダディのスピーチ見て、反応したかな?
      コマンダーに関して、愛犬家なら誰しも複雑な気持ちを抱くんじゃないでしょうか。あまり騒がれないのが、ちょっと不気味なくらいです。

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  2. あけましておめでとうございます。
    うちのブログに来ておみくじをやってくださってありがとうございました。
    今年もどうぞよろしくおねがいします。!

    バイデン大統領の愛犬のお話、全く知りませんでした。
    ゆみこさんのブログでアメリカの犬事情をいつも知ることができてとても助かります。
    そして悲しいお話ですね…。

    ホワイトハウスで過ごせば犬にとって高ストレスなことが多く起こるであろうことは
    素人であってもわかります。保護犬でなくても人を噛む子がいてもおかしくありません。
    それなのに、保護犬だから…ってやっぱり言われるんですよね…。

    超多忙で高齢の大統領に飼われたメジャーがとてもかわいそう。
    愛する飼い主から離されて、今幸せに暮らせていることを心から祈ります。
    そして新しく迎えられた子犬。この子が同じ運命を辿りませんように。
    アメリカでもあまり報道されていないんですね…。
    複雑な気持ちになりますね。

    ゆみこさんの「もしも」、スズメ天狗。大統領でも即辞任しててんすけと暮らします…!
    人に託すなんてとても考えられない。
    やっぱり、犬と暮らせる人というのは時間と労力を犬に注げる人じゃないと
    全力で愛することが難しいのかもしれませんね。

    長々と失礼いたしました。

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    1. あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします!
      私も、メジャーが幸せになれますようにと祈るばかりです。新たにホワイトハウスに来たコマンダーが同じ犬種の子犬なので、マシな犬と取り替えてやり直し、感が拭えないです。やっぱり保護犬ダメだった、という、問題を保護犬に丸投げしちゃったような。大統領は高齢で任期は4年と決めているようだし、後でメジャーを迎えに行く、ということにはならなかったのか、またどうしても次の犬がほしいなら、子犬じゃなくて成犬の、おっとりな小型犬とかでもいいんじゃないのとか、あれこれ考えてしまいます。スズメ天狗。大統領も、国より犬思いですね。一票投じます!

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