2020年7月12日日曜日

母をたずねて三千里

Woodland Park Rose Gardenで、コロナ以来ずーっと会っていなかったOmiちゃんと待ち合わせ。
フェーズ2になったので、マスクをして気をつけながら会うことにしました

Omi ちゃんのことも、パークスのことも大好きなキットは、
ワクワクワクワク

Omiちゃんの姿を遠くからみつけて、駆け寄って…


一緒にいる犬が黒ラブのパークスじゃないことに気がついた。
あれ?

一緒にいたのは…グレイハウンド!


Omiちゃんファミリーがグレイハウンドレスキューからフォスター(一時預かり)して、つい先日、家族に迎えることが決まった1歳8ヶ月の男の子、マルコです。
置物のような美しさ

まだ社会化訓練中なので、キットに何かあってはとマズルも用意してくれていましたが、キットに会うと尻尾を振ってごあいさつ。キットは大きなマルコにちょっと緊張。
聞いてないよ…

なでてもいいですか?と丁寧に聞きにきた女の子たち。
おとなしくなでさせる

お気に入りのベンチで、


各自持参したランチを食べることに。すると…
Sea wolf のチョコクロ バタークロワッサンの方が好きだけど

寝ちゃった…若者なのに。初めての場所でも興奮せずに。いつも来ていても穴を掘ったりランチを狙ったり、興奮気味の9歳のキットの隣で。
あなたならどちらの犬を飼いたいですか!

私に近づきすぎてはキットに制裁を入れられたマルコでしたが、とても従順で腰が低く、


公園の中にいたよその犬に吠えられると、ママの後ろに下がって…
ぼくのナワバリを案内してあげるから、3歩下がってついてきて

キットの前に出ようともせず、ゆっくりついてゆきます。



マルコはギャンブル目的の「ドッグレース」に使われる競技犬として、競技場のあるフロリダ州の犬舎で飼われていました。



日本ではあまり知られていないかもしれませんが、犬たちを残虐に扱うドッグレースは廃止が叫ばれており、フロリダ州は今年をもってドッグレースの廃止を決定。マルコは競技デビュー前に救助されたのだそうです。
キット、これから仲良くしてね

シアトル近郊には、そんなグレイハウンドを専門に救助する団体が二つもあります。マルコに救助の手を差し伸べたのは Royal Hounds という団体でした。
プン! いいよ、でもマミィに近づかないでね

これまでは犬舎で飼われ、人と暮らしたことも、他の犬と遊んだこともないマルコを、Omiちゃんが一生懸命に社会訓練しています。
すでにおすわりとフセをマスター!

こんなにきれいな花が咲く庭園を歩くのも、初めてだよね。



そこへ…もう1匹の刺客、ファルコア登場。遠くからお互いを見つけて、猛スピードで駆け寄るキットとファルコア。
「ファルコアー!」「キットー!」

犬たちも、ファルママと私も、4ヶ月ぶりにマスクをしてハグもできない、涙の再会!
輪になって踊るふたり

ラスボス・ファルコア、マルコを見つけ…
誰だっ

猛チェック。
え〜なになに、フロリダ出身のアスリート…

一応、許可が出たみたいです(なんの)。
まあよかろう

キットは柔らかい芝生の上でゴロゴロするのが大好き。
特にこの庭園の、手入れされた芝生

それを見たマルコ。
キット、何してるんですか

まわりをウロウロ。
イイ匂いをつけてるんだよ

そして、
マルコもやってみなよ

キットのマネして、ゴロン!
こうかな!

トリケラトプスのように、バタンバタン!
気持ちィ〜

嬉しそう!
ママ、見てた?

ファルコアにもキットにも、こんな時がありました。引き取られた頃はよその犬に吠えていたファルコアは、今や大勢の犬が行き交うグリーンレイクを平然と歩けます。
キットからリスの追いかけ方も習いました…

社会化に遅れ、犬を見ると逃げるほどだったキットも、近所の犬から泥の中に転がるハウツーや、お友達の作り方を習いました。
ファルママ、パップケーキ焼いてくれた

その時の喜びは、今でも宝物です。犬に生まれた喜びを謳歌する姿が見られるのなら、泥んこになっても嬉しい。成長していく姿を見られることが、保護犬を飼う醍醐味であるとも思います。
犬の社会には、犬からしか学べないことがあります

マルコが、使えなくなれば処分されるレースドッグにならずに「ここへ来ればもう大丈夫な街」で、いろいろな経験をしながら成長してゆくのが楽しみ。
せまいスペースに3匹うまく収まっています

私の膝に頭を乗せて甘えるマルコ。



…に、文句たっぷりのキット。
マミィに近づかないでって言ったでしょうが

このあと Woodland Parkで自然の中をパックウォーク。キットとファルコアがクンクンすればマネをして合流するマルコ、大きな体で小さなふたりに習う姿がかわいい。



「マルコ」の名前の由来は、マルコ・ポーロだそうですが、



私、マルコといえば「母をたずねて三千里」を思い出します。
お兄ちゃんのパークスと色違いでプレゼントしたバンダナ お似合い!

歌を聞いただけで涙が出ますが…過酷な旅をして母を探したアニメのマルコと、はるばるフロリダから運ばれて、シアトルで新しいお母さんに出会ったマルコが重なります。
実はカラオケの十八番


♪けれどー マルコー おまえはー 来たんだー
「マルコって馬かなあ?」「シカじゃない?ツノの落ちた」

♪シアトルにー続くー このー道をー



長い旅路だったね。家族のいなかったマルコに、お父さん、お母さん、お兄ちゃんのパークス、そして小さな犬のお友達がふたりもできました。

近いうちに、マルコとグレイハウンドのことをもっと知りたいみなさんのために、Omiちゃんにインタビューをお願いしようと企画しています。お楽しみに!

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2 件のコメント:

  1. キット君もファルコアちゃんも大きな子と仲良くできてすごいなぁ。マルコちゃんがちゃんとトレーニングされて良い子だからって言うのもありますね。
    そうそう、フロリダで実際に見ました、ドッグレース場。もう遠くから見ただけで悲しくて心臓がキューってなったの覚えてます。でも今年をもって廃止なんですね、良かった!

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    1. まーぶるさん、お久しぶりです!
      フロリダは廃止になりましたが、テキサスはまだだそうです。この団体は他に、韓国やオーストラリアからもグレイハウンドをレスキューしているそうですよ。
      私実はサイトハウンドのファンで、すっかりマルコが大好きになりました。

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