少し前ですが、とあるレスキュー団体のボランティア募集に応募しました。デイケア(犬の幼稚園)とトレーニング教室も経営している団体で、
またヨソの犬と遊ぶ気? |
将来雇用の可能性もあるというのが魅力でした。シェルターで長いことボランティアをしながら、これでお小遣いがもらえたら最高だなあなんて思っていたので。
オンラインでレクチャーやテストを受けたあと、実際に施設でトレーニングを受けました。初日は雑用をひととおり習い、犬のボディランゲージの教材ビデオを見て、終了。
Snapshot Brewingにおります |
二回目のトレーニングの日、小型犬のデイケアに通されました。部屋に入ると担当の人から「犬がしつこく絡んできたら使って」と、水の入ったスプレーボトルを渡されました。まさか…
案の定、この人の犬に対する態度、コワかった。アメリカでは犬の良くない行動をやめさせる時に「Ah Ah (アッアッみたいな音)」などと言いますが、それを腹の底から叫ぶ感じ…
怖いですね |
部屋にいたのは小型犬3匹。その中に、リードをつけたままの里親募集中の子犬がいました。他の犬と遊びたくてちょっかいを出すたび、怒鳴られ、首がグイッとなるほどリードを強く引っ張られ…
やがてマネージャーが新しい犬を連れて部屋に入って来ると、興奮気味のその犬と子犬が絡み合い、怒鳴られて分けられ、
子犬のリードを持ったマネージャーが、子犬がその犬の方を向くたびに「No! No!」と何度も怒鳴ってリードをグッグッと強く引き、私に向かって「犬が自分の方を向いたら、褒めるのよ!」とレクチャーしてきた…白目になりそうなのをこらえましたが、
以下、シアトルアニマルシェルターの犬たちの写真です |
褒めると言ったって、強い口調でヨシ、みたいなことを言うだけで、犬は褒められたかどうか、全くわかっていないと思うよ…どの犬も一度もまともに褒められることはなかった上、
臆病そうなチワワをこの人が乱暴に掴んでクレートに入れ、キャン!と鳴かせました。私見たの、彼女の足元にいたチワワが、掴まれる前から「怖い」っていうボディランゲージだったのを。私たちにボディランゲージの教材を見せておきながら、自分は犬の気持ちを無視。
実は前回、この人がデイケアに来た犬を受け取るのを見て、ギョッとしたのです。吠えながら入ってきた犬を「ダメダメ!出て!」と飼い主と一緒に追い出し、ドアの外で「犬を先に入れるな」といわゆるシーザータイプの Dominant (支配的な)なハンドリングを飼い主にレクチャー。
受付で犬を預かるだけの人かと思ったら、トレーニングやデイケアに関わっていて、二日目にはピンチカラー(拷問器具のような首輪)をしたままのゴールデンレトリーバーを Dominantにトレーニングしているところを見てしまいました。
帰りの運転中も、家に帰ってからも、悩みました。一応、一定期間のボランティアを約束したわけですが、その日見たことをどうしても無視できず、
申し訳ないと思ったけれど、メールで辞める旨を伝えました。代表の方から、あってはいけないことがあったのなら問題を解決したい、辞めないでほしい、とお返事をもらいましたが、アクシデントではなく、犬のハンドリングポリシーが根本的に合わないことを、正直に伝えました。
かつて犬のしつけは「罰して教える」ことに疑問のない時代があったと思います。私が子供の頃に読んだしつけ本にもそうあり、私もまた、それを信じていました。
しかし昨今は、褒めること、ポジティブにトレーニングすることが主流になってきました。もちろん不意に、コラ!って言ってしまうことはあると思います(私も言っちゃう、人間だもの)。
今も支配的なトレーニングをする人はいますが、脅かしたり怒鳴りつけたり、つまり顔に水をスプレーしたり、リードで首を強く引っ張ったりすることは、とっさの状況を収めるだけで、犬はまた同じことを繰り返すし、将来癖が悪化するとも言われています。
実は他にも、ショックカラー(Eカラー、リモコンで電流が流れる首輪)を使っているレスキュー団体もあるそう。まさにショック。そういう団体でトレーニングされた犬を引き取ったのち、問題行動が起こらないか、なんとも不安です。
このデイケアにはビデオが設置されていて、顧客はいつでも愛犬の様子を見られるそう。あなたなら、こういうデイケアやトレーニング教室に愛犬を預けますか?
Bella 里親募集中! |
この苦い経験のあと、シアトルアニマルシェルターへの愛がいっそうつのりました。シアトルアニマルシェルターは、完全ポジティブトレーニング。決して犬を怒鳴ったり、顔に水をかけたり、リードを強く引っ張ったりしません。どんなに大型の暴れん坊でも、です。
Lucy 里親募集中! |
今回のことは、改めてシアトルアニマルシェルターの優秀さがわかる経験になりました。だから無駄ではなかったと、ポジティブでいよう…
MooMoo 里親募集中! |
シアトルはコロナ自粛解除で、ボランティアの人数制限もなくなりました。しかし!犬の数がすごい。シェルターが溢れそう。先週は私、2時間で8匹歩きましたよ…一匹に10分ほどしか割り当ててあげられず、犬たちに申し訳ない…
マミィ、もっとがんばってあげて |
みなさま、ペットをお探しの方がいましたら、ぜひシアトルアニマルシェルターのウェブサイトをのぞいてみてくださいね。犬、猫、ウサギ、ハムスター、トカゲ…いろいろなペットが新しい家族を待っていますよ〜(シェルターは閉鎖中、要面会予約)。
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水スプレーはデイケアやプレイグループだとポジティブとうたっているところでも使われていることあるよね。デイケアやシッターのサービス使う時は、どういう罰をつかっているのかちゃんと聞いたほうがいいのかなぁって思います。
返信削除お断りしたことで、自分たちのやっていることを見直すきっかけになってくれたらいいですねぇ。
そうとは知らず、びっくりしましたよ。内情見てみないとわからないものですね。Yelpに同じような内容を書いている、元ボランティアのレビューがありました。その人も上の人に話したけど変わらなかったと。向こうもプロ意識を持って働いているだろうし、人気の団体なので、ポリシーは変えないんじゃないかなー。
削除それはちょっとびっくりでしたね。心が痛い・・・。
返信削除私たちは先週から3泊4日でミーシャを預けました。途中、息子の友達がバイトをしていたのでスナップチャットでほかの犬たちとプレイタイム満喫中の様子を見て安心したんですけど…そっか~、行けないことをした時のしかり方とか色々あるんですね。飼い始めて2年ですけど目からうろこでした。
あ、島のデイケア・ボーディングは一軒しかないのでどうかな?と思いましたが、ミーシャは満足だった…と思います。
犬関係の情報はどんどんアップデートされて、目が離せませんね。リーダーシップという言葉も、ほとんど聞かなくなりました。犬の前で頼りない姿を見せるのは良くないと思うけれど、何もここの人たちのように、鬼軍曹にならなくても!と思います。
削除島唯一のデイケアにお知り合いがいるとは、ラッキ〜!楽しく遊んでいることがわかって一安心ですね。ミーシャちゃんみんなと仲良くできてエライ!